【銀行融資】貸す側の考えを知る「金融仲介機能のベンチマーク」


各金融機関では、金融仲介機能のベンチマークを公表しています。

内容を読み解くことで、貸す側である金融機関の考えや方針が見えてきます。
銀行融資を受けるときなどは参考になるので銀行のホームページに掲載されている資料を確認してみましょう。

金融仲介機能のベンチマークとは、金融庁から金融機関に対して貸出業務を客観的に評価できる指標を作り、指標を報告するように義務付けたものです。

「金融仲介機能のベンチマーク」について:(金融庁)

金融仲介機能のベンチマークは「自己点検・評価、開示、対話ツール」という位置づけとされていています。

つまり従来からの担保や保証に依存する傾向から、事業の理解に基づく融資を行い、金融機関の金融仲介の質を高める取り組みを数値化して評価する仕組みです。

金融仲介機能のベンチマークは、「共通ベンチマーク」と「選択ベンチマーク」があり、
「共通ベンチマーク」は必ず公開する指標で5種類あります。
「選択ベンチマーク」は任意で公開する指標が選べて50種類あります。

下記は埼玉県北部の金融機関を適当に選んで、金融仲介機能のベンチマークのリンクを貼ってみました。
指標の説明や表示方法の決まりはないので、各金融機関それぞれ見方が違います。
明確に「共通ベンチマーク」と書かれているものもあれば、分かりづらいものもあります。

それぞれPDFで閲覧できるので、キーワード検索(ショートカットキーはCtrl+F)で、「創業支援」「事業性評価」をポイントを絞って見てみるのも効率的です。

足利銀行:
金融仲介機能の発揮に向けた取組みについて(2017年度)(金融仲介機能のベンチマークを活用して)

武蔵野銀行:
地域密着型金融への取組み~金融仲介機能の発揮~2017年度(平成29年度)

東和銀行:
金融仲介機能のベンチマーク(平成30年3月期)

埼玉縣信用金庫:
金融仲介機能のベンチマークについて

従来の金融機関の対応

金融庁は、金融機関を監査する時に監査官が使う金融調査マニュアルという手引きがあります。

この金融監査マニュアルは、バブル期の不良債権処理などの解決にも使われ、マニュアル化により形式的に融資先企業を評価するようになっていました。

各金融機関はマニュアルに従いそれぞれ特色がなくなってしまい横並びになっている状態でした。

ただし、金融監査マニュアルは2019年中に廃止予定となっています。

マニュアルの判断基準によるのではなく、各金融機関が事業内容や将来性を見て対応できるようになり、独自性のある運用が可能となっています。

人口も減少しており、銀行の統廃合も進むと予想されています。

いま取引している現行であっても、金融仲介機能のベンチマークなどを見ることによってどういった方針や対応策を持って臨んでいるのか

自分にあった銀行との取引

金融仲介機能のベンチマークでは、事業性評価融資など件数、融資額を公表していますが、公表した数値が増えていない場合は金融庁の指導もあるので積極的に取り組んでいることが読み取れます。

金融仲介機能のベンチマークの指標は、前年対比で見ることによって傾向がつかめます。

親切な資料であれば前年分の数値も記載されています。

従来は銀行の考えを知るのは簡単でなかったのですが、金融仲介機能のベンチマークのおかげで金融機関の考えを知ることができるようになったので、自分にあった銀行と取引しているのかは確認しておいたほうがよいです。

その他、独自のベンチマークも公表しているので、取引していない銀行のも見ると参考になります。

ただし、融資額など絶対額の比較を金融機関ごとで比較しても、規模の問題があるので、前年対比の増加率などを並べて見比べるとよいでしょう。

金融仲介機能のベンチマークはきっかけに使う

取引している銀行の担当者とも、コミュニケーションツールとして金融仲介機能のベンチマークを使うことも出来ます。

内容について具体的に聞いてみるのも関心を持ってもらえます。

金融仲介機能のベンチマークの選択ベンチマークには、経営者保証に関するガイドラインの活用先数という指標もあるので、もし融資を受けている案件に経営者保証が付いていれば、保証を外すきっかけの話題として話してみましょう。
(保証はこちらから提案しない限り外れることはありません)

もし経営者保証に関するガイドラインの活用先数は年々増加しているのであれば、交渉する価値はあります。

交渉は時間が掛かる場合があるので、忘れられないように書面にして意思表示しておきましょう。

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【編集後記】
昨夜は同業税理士の懇親会があり、話題にあがったのがオフィス機器販売会社が中小企業と税理士の仲介業務を行っているみたいで、営業が頻繁にされているようです。
実際私のところにも電話がありましたが、詳しく聞かないままお断りしました。
税理士が複合機を購入したら、代わりに顧問先紹介するビジネスだそうです。(顧問料は安いそうです)
反対に中小企業には安い税理士紹介するので複合機購入するように言っているのでしょうか。
【昨日の1日1新】
BRAUN Multiquik

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