中古で買って短い期間で償却する

資産を買っても、買ったその事業年度に全額費用として計上できません。
原則は、10万円以上の資産は固定資産として計上し、定められた耐用年数の期間で減価償却という方法で経費化していくことになります。

車の場合は耐用年数6年で減価償却していくことになり、例えば300万円の車を買った場合は、年間50万円が経費となります。
また、事業年度の途中で買った場合は月割り計算しますので、決算近くで買うとさらに償却額が減ってしまいます。

※新宿でランチミーティング

耐用年数が短いと年間の費用が多くなる

減価償却の計算要素には「取得価額」「耐用年数」がありますが、耐用年数は原則として耐用年数省令で定められた年数を使うことになっています。
耐用年数は新品の資産を基準としていますが、中古品は異なる耐用年数となっています。

中古品であれば、耐用年数を短くでき、年間の償却額を多く計上できます。

中古車なら新車登録後3年10カ月以上経過した中古車

中古品の耐用年数の考え方は以下の通りです。

■中古品の経過年数が耐用年数のすべてを経過している場合

耐用年数×20%(2年未満の場合は2年)

中古車の場合は、耐用年数6年×20%=1.2年⇒2年

■中古品の経過年数が耐用年数のすべてを経過していない場合

(耐用年数ー経過年数)+経過期間×20%(2年未満の場合は2年)

経過年数4年の中古車の場合は、(耐用年数6年ー経過年数4年)+経過期間4年×20%=2.8年(端数切捨て)⇒2年

正確に計算すると3年10カ月以上経過であれば、耐用年数2年での償却が可能です。
また償却方法は「定額法」「定率法」があり定率法で償却するとさらに有利になります。

中古でも新車でも経費にできるトータル額は変わらない

中古車を買うと節税できるという話を聞いたことがあるかもしれませんが、例えば新車300万円と中古車300万円については、どちらを選んだとしても費用にできる額はトータルで300万円に変わりがありません。(便宜上残存価額は考慮していません)
節税になるというのは、資産を買ったその事業年度のことであり、トータルで考えると費用になる額は変わらないことに注意が必要であり、結局中古車で節税とはお金をつかっての節税ということになります。

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【編集後記】

今日の午前中は、お客様の決算準備で保険の処理、
難しい判断もあり、保険会社に問い合わせなど。
午後は、別のお客様と打ち合わせ。
新規の融資を検討しており、試算表のチェックと融資戦略の相談。

【昨日の1日1新】

銀座に志かわ 高級食パン

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