数字 感覚の違いを共有する手段

先日、美容師さんにカットしてもたっていた時のことですが、カット中に、「髪質が固いですね~」と何度か仰っていたので、「どれくらい固いですか?」と聞いてみたところ「結構かたいですね」と、続けて、「あんまり言われた覚えはないですが、今までカットしてきたひとも同じように思っていたのでしょうかね?」と聞いてみたところ、「ほぼ全員が固い人だなと思っていたと思います(笑)」、一体どれくらい固いのか興味がわいてきました。

「10段階でいうとどれくらいですか?」

「2ですね!それくらい固いです」

数字であらわすこと

数字は何と言っても、比較する機能が優れています。
この点を最大に活かすことが、数字であらわすことの有効な使い方のひとつでもあります。

人は同じものを違う視点から見ています。
解釈についてもいろいろありますので、同じ数字についても、結果としては同じようなことだとしても、とっかかりが人それぞれ違う場合もありますが意思疎通するのにすぐれています。

基本イメージの捉え方(1~10 or 10~1)

例えば、数字的な考えでもの事をとらえようとした場合に、すぐに思いついたのが1~10の10段階でとらえることです。

1~10のとらえ方は確度を表すときもあれば、中途半端なことを除くために、1から10なら1か10の白黒つける場合や、1から10までまるまる全部と使う場合など、いろいろとらえかたがあります。

髪の硬さの質問で、「10段階でいうとどれくらいですか?」の答えが「2ですね!それくらい固いです」でしたが、自分の想定していた答えは、確度や強度を視点に8位かなと思っていました。
その美容師さんは、今までの経験上、一番固くはないのでその次の2番という考えもあって「2」と答えたそうです。
この話だと、髪質が結構固いという表現のゴールはほぼ定まっていますが、入り口の人それぞれのとっかかりがあり、説明の仕方、理解の仕方がそれぞれあって意外な気づきでした。
自分がしっくりくる説明の入り口、他の人にとってもしっくりくる説明の入口も意識しておくことが大切です。

5段階

そのあと髪質の話がはずみ、5段階についての話にもなりました。

「5段階だと1ですね」という説明でした、これは普通の美容師さん達は5段階のくくりで把握するのではという想定でした。
その美容師さんの経験数や、いま受け持っているお客さんのデータ、今までの髪質からのカット技術的取り組みかたなどから、10段階でのデータ管理して自分でカットしている実感として把握されているので、1と2の差を明確に持っているということでした。

 

数字について、捉えようとするものは同じでも、捉え方の入り口が違っていたり、数字の刻み方など、ちょっとしたことでも関心を持つと多くの考え方に触れられます。

【昨日の一日一新】

京王ライナー