支払いであっても経費にすることはできない借入金の元本返済

税金を少なく済ませるには経費を多くし支払って、税金がかかる利益を少なくすることが考えられますが、支払っただけでは経費にならないものもあります。

そのひとつに、借入金の元本返済はお金が出ていきますが経費にはなりません。
毎月の返済額が経費にならないのは損した気分にもなりますが、お金を支払うことが経費にならないことがあることも意識しておきましょう。

借入金の性質

借入金の元本返済はお金が出ていくのに経費になりませんが、逆に借入金を借り入れた時点ではお金が入ってきますが、その場合には売上として計上すべきでしょうか?
売上は商品の販売やサービスなどの対価に応じて受け取る収入であるので、金融機関から借入した時に入手したお金は売上には計上しません。
同じことで、借入金を返済したときの支出も経費にはなりません。

その他、不動産の敷金や保証金など退去時に戻ってくるものも、土地の購入代金なども支払ったときに経費にはなりません。

お金の動きと損益

利益に税金がかかる考えでは上記の借入時に入手した借入金に対して課税されてしますことになります。

ここで、「損益の計算」と「お金の計算」を区別しておくことが重要です。

お金はお金で考えておく必要があります。
借入金を借りてきて設備投資をする場合は、減価償却と言ってその設備の対応年数による期間で設備にかけたお金を少しずつ経費として計上していきます。

つまり、「お金の計算」としては、お金を借入れた時にその借入金を設備投資に使いますが、「損益の計算」では、その借入で支払った設備投資を使って毎期計上される売上から少しずつ経費が計上されることになります。
お金の動きと損益の計算にはズレが発生しており、借入れたお金も「損益の計算」を経由して経費になっていることになります。

よって、タイミングの問題で利益は出ているがお金は残らないといった状況にもなります。

キャッシュフローと黒字倒産

創業された方には、借金をすることに抵抗感があり、無借金経営が良いのではと思われがちですが、財務的な視点から見てみると必ずしも無借金経営が良いとも言えません。

例えば、手持ちの預金が100万円で借入無しの会社と、手持ち100万円に加えて借入金1,000万円の合計1,100万円の預貯金を持っている会社では、両者は右肩上がりの増収増益をしていた場合でも、出費が200万円になると手持ちが100万円の会社は倒産してしまします。

今は金利も低いので、借入れるコスト(利息)もそんなにかかりません。
財務基盤の安心料と捉えることもできます。

ちなみに、利息は借入れるためのコストと考えられ経費として計上が可能です。

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【編集後記】
今週末4月28日に埼玉県行田市の鉄剣ハーフマラソン大会に出場予定です。

花粉症を理由にトレーニングは中断していましたが大会直前になって再開しています。
今日は朝からランニングしてみました。
大会の制限時間は2時間半なので時間切れにならないようにしたいです。

【昨日の1日1新】
つけ麺 五ノ神製作所(渋谷区千駄ヶ谷)
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