徐々に普及し始めているイデコ(3つの税制優遇)


私が以前勤めていた会社では、企業型DCといって企業型確定拠出年金に会社が入っていました。
会社が掛金を毎月積み立て、社員が自分で年金資産を預貯金や株式投資信託で運用を行う制度です。
在職期間中に積み立てた年金は、退職しても自分の口座とその口座にある年金は自分のものとして残ります。(受取は原則60歳以降)
転職後の会社で企業型DCを採用しているのであれば、自分の年金はその会社の制度に移管することができます。
私の場合は、転職後の会社では企業型DCが無かったので、個人型に加入することにしました。
これが個人型確定拠出年金(イデコ)と言われるものです。

前の職場では、企業型DCの説明会など教育も充実しており、制度の内容を知る機会が多くありました。
自分で運用の仕方を決めるので、場合によっては年金受取時に元本割れリスクも伴うので、運用の仕方についての説明会も時々開催されていました。

転職などで、企業型DCに入っていた人が、企業型DCの無い会社へ移った場合には、イデコに入るケースが多いかと思われますが、イデコ自体の加入者は平成30年11月時点で約110万人、加入できる対象者(約6千数百万人)に対してはまだ数パーセントにとどまっています。
実際に、仕事がらクライアントの年末調整や確定申告を多く見ますが、イデコに加入している人はやはり少ない印象です。

ここで感じたのは、中小企業で仕事をしている人ほどイデコを検討した方が良いと感じています。
以下のような税制上の優遇も手厚くされていることからも、国から自己責任で老後の資金作りをしておきなさいと突きつけられる感じもします。

イデコの概要としては、原則60歳以降からの受取りになること、原則20歳以上60歳未満の方が加入できます。
運用の対象は、株式投資信託や預貯金となり、掛金には上限があり、公的年金などの状況により、年間13万4千円から81万6千円までです。

①拠出した掛金が全額所得控除

個人の所得税は、課税所得×税率で求められますが、イデコの掛金について所得税を計算するうえで課税所得から拠出した掛金の全額が控除されることになります。

例えば、月額2万円の掛金で税率が20%とすると、年間で48,000円の税金が減ることになります。
これは、株や投資信託や金融商品で運用しても税金が減る分の金額を運用益でだすことはかなり難しいと思われます。
イデコの制度で一番大きなメリットになります。
よって、節税額を増やしたい場合は限度額まで掛金を拠出するとよいでしょう。

ただし、専業主婦の方など控除できる所得が無い場合は、イデコの恩恵が少なくなります。

具体的には、中央労金サイトの節税シミュレーターなど使ってみると参考になります。

②運用益が非課税

上記のようにお金を出したときに節税になり、そのお金で運用益が出た場合にも課税されません。
これはNISAと同じような税制の優遇となります。
株や投資信託などの金融商品を取得して、これらを売却して得た利益などに対しては約20%の税金がかかります。
NISAについてはは、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる運用益について税金がかからなくなる制度です。
イデコでも税金がかかりません。

③年金受取時も考慮(退職所得控除)

受取る年金は一時金で受け取ると退職所得として税金の計算がされます。
退職所得の計算についても税制上優遇されています。

退職所得は、(一時金-退職所得控除額)×1/2 で計算されます。

退職所得控除額とは、勤続20年までで1年あたり40万円、21年以降から1年あたり70万円が積上がっていくので、イデコのメリットを感じるのであればできるだけ早く入っておく方が控除額が大きくなり、受取時に支払う税金も少なくなります。

この他、年金で受け取ることも可能で、その場合についても税制上の優遇があります。
ただし、一時金では社会保険がかかりませんが、年金で受け取る場合は国民健康保険や介護保険に影響します。

60歳になるまで引き出せないのがメリットなのか、デメリットなのかはライフプランによってかわりますが、個人向けの税制としては大変優遇されています。

また、運用についても、長期間運用できることは機関投資家などプロとして時間を区切って結果を出していくのと違って、長い時間を味方にできるというメリットもあります。

イデコを始めるには金融機関を選ばないといけませんが、「idecoナビ」などのサイトで比較検討してみましょう。

_____________________

【編集後記】
今日は午後から士業勉強会に参加してきました。
弁護士、司法書士、行政書士、税理士といったメンバーでそれぞれクライアントの問題解決をについてどのように連携して対処できるか検討したり、民法改正のトピックスなど議論しました。
立場も違い、ビジネスモデルの違いもあるので、上手く融合できたらと話題は尽きませんでした。
懇親会もあり中華でお腹いっぱい食べてきました。

【昨日の1日1新】
新メールアドレス取得

_____________________